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任天堂「3DS」 ゲームの未来占う

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 ゲーム業界の王者・任天堂が“復権”に向けてアクセルを踏み込む。任天堂は15日(日本時間16日未明)、3D(3次元)に対応した携帯型ゲーム機「ニンテンドー3DS(スリーディーエス)」を初公開した。専用眼鏡を掛けずに3D映像を楽しむことができるのが特徴で、来年3月末までに発売する。主力の据置型機「Wii(ウィー)」の販売低迷で2010年3月期連結決算で6年ぶりの最終減益となったが、3DS投入で再び成長基調に戻したい考えだ。

  [フォト]E3会場での3DSプレゼンの模様

 「3Dゲーム普及に対する任天堂としての答えになる」

 任天堂の岩田聡社長は、世界最大級の家庭用ゲーム機の見本市「E3」(米ロサンゼルス)の開幕初日に開いた事業戦略説明会で初披露した3DSを片手に強調した。

 3DSは、任天堂が04年に発売して累計約1億3000万台を販売したニンテンドーDSシリーズの後継機。2つのディスプレーを搭載し、上部に3D映像を表示する。3D画像の表示を強めたり弱めたりする「3Dボリューム」のほか、背面に設置した2つのカメラを使って3Dの画像を撮影できる機能も搭載した。ただ、価格や発売日などは現時点では不明だ。

 ■裸眼で3D 「専用機」反撃

 任天堂は過去にも3Dゲーム機を発売していた。1995年に発売した「バーチャルボーイ」で、ゴーグルの形をした画面部分をのぞき込むと3D画像を見ることができた。ただ、のぞき込むという利用のしづらさから、ソニーの初代プレイステーションなど高精細画像の新型機を前に不発に終わった。

 この“失敗”について野村総合研究所の中林優介コンサルタントは「3D技術よりも、普及させるための仕組み作りを学ぶきっかけになった」と指摘。任天堂は3DSで裸眼で利用できるという使いやすさを徹底的に追求した。また、対応テレビを購入する必要がある据置型機にしなかったことで、消費者は低価格で導入可能。課題は「価格を現行のDSの2万円前後に近づけられるかと、3Dならではのソフトをどれだけ集められるか」(中林氏)に尽きる。

 任天堂は、2010年度のDSシリーズの世界販売台数を09年度より289万台多い3000万台と予想する。3DSが成功すれば、それを大きく上回って業績も回復基調に入ると期待される。

 ただ、スマートフォン(高機能携帯電話)やパソコンのオンラインゲームなどが、ゲーム専用機の領域をじわじわと侵食しており、今回のE3でも存在感を発揮している。任天堂アメリカのレジー・フィザメイ最高執行責任者(COO)は「3DSで、ゲームの遥かな未来に招待したい」と強調するが、3DSの成否は、任天堂の成長を牽引(けんいん)したゲーム専用機によるビジネスモデルそのものの未来も占うといっても過言ではない。(ロサンゼルス 三塚聖平)

 ■「ソフトの品ぞろえ十分」

 任天堂の岩田聡社長 任天堂は15年前にも3D対応ゲーム機を発売していて、その後も3Dへの対応は常に課題として頭の中にあった。その中で、より多くの人々に利用してもらえる方法を模索してきたが、今回の3DSがその答えになると考えている。

 3DSには、外側に2つのカメラを搭載して3Dの写真を撮影することもできるようにした。3D画像を撮影して楽しむことができる初めての大衆機器になるだろう。

 また、初代ニンテンドーDSの発売から6年が経過して、グラフィック性能も向上している。

 ゲーム利用者が最も興味があるソフトの品ぞろえについても十分なものになる。これまで、新型機を普及させるために自社開発のソフトをそろえることが重要だったが、今回はすでにセガやカプコンなど多くのソフト会社から強力な支援を受けている。これらのソフトとともに、3DSでゲームの未来を実感してもらえると考えている。


配信元: Yahoo!ニュース (2010/6/17 8:15)